EU離脱協定案に合意の落とし穴、そしてこれからの困難。

英国がEUを離脱して、早3週間が過ぎた。

一見、このコロナ禍の影響で、今までと何も変わっていない平凡な毎日にも写って見えるが、実際はそんな状況ではない。

shopping

今、まだ見えていないだけで、足音を立てて、変わって行っている。

今日、近所のスーパーマーケットに行ったところ、まず価格が上がり始めた。 また、今まで年間通して売られていたフルーツ、野菜の種類も減った。

英国の農業人口はわずか人口の2%。 食卓に並ぶもので作っていると言えば、じゃがいも、小麦、そして、牛、羊である。 それ以外の食料品は大概ヨーロッパ大陸より送られてくる。

イギリスの主要輸入国は、ドイツ、中国、アメリカ、オランダ、フランス、ベルギーだ。 そして、ドイツ、オランダ、ベルギーは貿易ハブとして有名な国だ。 今までアフリカ産の果物や野菜が、フランスや他EU経由で輸入され、安価に南半球の季節の食べ物の恩恵を受けていた。 前回の記事でも書いたが、離脱前は、許されていた物の移動の自由を失った。

正確には、EUの原料で生産されたものに対しては、関税はかからないが、今まで普通に流通されていた第三国からの商品は課税対象となった。 それに寄って、スーパーの棚から消え始めたのだ。

UKも今回の離脱の際に、EU時代に使っていた関税タリフを、基本そのまま使っているので、高い関税率が適用される。

そして、ここからが本題。

container

あまりニュースなどでは取り上げられていないが、もともと島国である英国は輸入の際に船でコンテナを利用する事になるが、今まで、中国からのコンテナ輸送費は20万円程度だったものが、コロナの影響で大幅にコンテナ不足になり、中国からのコンテナ料金が100万を越す状態になってしまっている。

このコンテナ不足は英国に限った事ではないが、英国に取っては、EU離脱、輸入品の高騰などで、これからたくさんの会社が廃業になる事が予想される。 現在、衣料関係のお店はオープンができないが、仕入れ業者は、販売できない季節の終わったたくさんの在庫と、これからの新季節の商品入荷をとんでもないコストをかけて輸入しなくてはならない。

僕も12月初旬に到着予定の中国からのコンテナが、英国のコロナの影響で停泊できずに、船はモロッコに停泊し、そこから代替え船でピストン輸送し、約1.5ヶ月遅れて到着した。

今はコロナ 禍で、経済が動いていないので、オブラートに包まれているが、これからEU離脱の代償を英国民は背負っていく事になる。

それでも、前を向いて歩かねば。。。。。

できましたら、応援のクリックよろしくお願いいたします。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓

good weather